稽古は、「古(いにしえ)を稽(かんが)う」という字のとおり、
古人を思いおこし、その経験に習うことといえます。
茶道には、茶を点てる点前やその茶をいただくうえでの約束事が伝えられています。
これを「型」といいます。
型を理屈として頭で知るだけでなく、からだで覚える。
からだで古来のふるまい方を身につけ、主と客が型を交しあう。
その型にこめられた心を通わせあい、人に礼をつくし、大切にものをあつかう心身を養う。
それが茶の稽古といえるでしょう。
型というふるまい方をかけ橋として、
心のはたらきを呼びさまし、人と人の心を結ぶのです。
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